2022.10.18 第12回(平成30年度)

サンプルイメージ論 文 賞

【論文】

栗栖晋二(2016):東大伊能図の来歴に関する考察(地図,54巻4号,1-16.通巻216号に掲載)【論説】

【受賞者】

栗栖晋二 会員(東京大学技術専門員)

【受賞理由】

東京大学が所蔵している通称「東大伊能図」について、現存する他の文政4年版中図との記載事項についての比較検討、各機関が所蔵している中図との相互比較、関係者への聴き取り、保存されている帳簿等の読み込みから、戦後から現在に至るまでの東大伊能図に関する経緯を探り、図の来歴にについて考察し、従来の説に対し否定的な結果を得ている。著者は既存地図のデジタルアーカイブ化を行うなかで、そこから引き出せる情報を利用した研究成果を発表してきた。本論文は、日本地図学会において歴代の会員が取り組んできた研究テーマについて、最新の手法や情報を活用して取り組んだ意欲的な成果である。